1921年(大正10年)に建てられたレンガ造りの教会。
日本聖公会の弘前市における布教活動は、明治29年(1896)からで、現在地に教会堂を建設したのは明治33年(1900)である。
現教会堂は、ゴシック様式の煉瓦構造の平屋建てで、煉瓦造建築としても貴重である。
窓枠のカスプトアーチを始め、チューダーアーチで構成される内部のトラスから、祭壇のあるアプスに向かって造られる空間は、なかなかの佳品である。
また、柱形の模様、登りアーチのなかにトレフォイル、キャタフォイルのさりげない飾り、カーブする方杖が添えられて構成されるチューダーアーチ、化粧屋根裏と母屋やトラスのコントラストなど見事である。
設計者は、宣教師として来日し、立教大学校長を務めたJ.M.ガーディナーであるとされており、工事監督は奥村 亮、請負者は林 緑であった。
※平凡社・別冊太陽127『日本の教会をたずねて U』に掲載された。
住所:青森県弘前市山道町7
撮影:2004年7月22日
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